仕事などで一日中パソコンに向かっていることが原因で首・肩こりに加え頭痛、ドライアイ、眼精疲労、更には胃腸障害まで起きてしまうことがあります。 たかが肩こりと思うことなかれ、症状が進むと頸部椎間から出て腕に行く神経を圧迫し、手の痺れや重だるさ、手の力が入らない等の症状に発展してしまうこともあります。 これはパソコン姿勢のように長時間頭が前かがみになり、更に両腕を同時に前方に突きだすことで首、肩、背中の筋肉が緊張しっぱなしの状態となり筋肉内を通る血管、神経を圧迫し続け血行不良・神経障害を起こしてしまうのです。 尚、肩こりは筋肉の連続緊張が原因でないこともありますので例えば時々めまいを起こさないか等注意して症状を観察する必要があります。
マッサージだけではなかなか改善しない首・肩こりには鍼(はり)治療が有効です。緊張が続き縮こまったままの筋肉に鍼(はり)が刺入されると一瞬更に収縮しますが、30秒から数分後に逆に弛緩してきます。 このことが筋肉の血行を促進し溜まった疲労物質の代謝を活性化 させます。首の後ろには縦4-6列に10-20本程鍼を刺しますが、肩甲骨周辺や背骨の際にも刺鍼し、同時に頭部・顔面・腕・手、時には腰や脚の関係する経穴(ツボ)を利用して治療をします。
症状が軽い程1,2回の少ない回数で圧迫された神経・血管の回復が図れますが、鍼に来られる患者さんの多くは普段マッサージを受けられて、それでも改善しない慢性化したものです。 この場合でも週1回ペースで4、5回の治療後にはリラックス状態時には筋肉が正常の状態に近づいてきます。触って何時もあるコチコチ感が小さくなっていく感じです。 その後は同じ日常生活でも筋肉が疲労するまでの時間が長くなってくることが実感されますが、パソコン仕事の合間のこまめな運動とともに、また重くなりそうだなっ、と感じてきたら重度化する前に鍼治療を1,2度受けるとまたしばらく快適に過ごせます。