ストレス性発熱
今日のyahooニュースに京都新聞記事として”ストレス性発熱の仕組解明 京大グループ”というのがありました。ストレス性発熱のメカニズムを解明できれば薬の開発に繋がるかもしれないと。(実は体内でどこがどうなると熱が出るのかいままでよくわかっていないのです。)
長期間のストレスにより体温の高い状態が続くメカニズム解明にラットの実験で、延髄・視床下部にある細胞の働きを抑制するとそこから交感神経を介し発熱をもたらす”褐色脂肪組織”の温度が上がらなかったというものです。
ここで次の疑問が湧いてきました。
長期ストレスにより発熱したのは体の防衛反応(免疫反応)の結果ではないのか?現代の医学分野の研究はではストレスがあっても熱が出ないよう神経伝達遮断薬が開発できれば症状は治まる(解熱する)はずと思考されます。 が、しかし本件に限らず抗圧剤・異常血症剤・風邪薬など、もともと生命体が保有する防衛反応(免疫反応・自然治癒力)を敢えて遮断してしまうことが体にとって良いことなのだろうか、あるいは最善の方法なのだろうか?
長期ストレスと発熱の因果関係がどの程度あるのか、というそもそも論もあるだろうし、因果関係が認められたとしても発熱すること自体がストレスに打ち勝つための生体の防衛反応の一つかもしれない。
確かに発熱という症状は不快だからこれを取り除くことは短期的な処置として理解できるんのだが、まずは熱がでてしまうほどのストレスが何かを探り、これを回避できないかを考えることが最優先では。
昔、極度な興奮状態が続いて社会生活をいとめないと判断した患者にロボトミー手術を施すことが流行った時期があったが、術後感情がなくなり無表情となって人格が変わることから大きな社会問題となった。
人格尊重の観点からその後この手術はほとんど実施されなくなった。
これは極端な例示だが、一時的にしろ半永久的にしろ生体反応を遮断してしまうことが治療発想の主流となっている現代の医療(薬物療法)が正しいのかどうか、あと1、2ジェネレーションのうちに答えが出てくることを期待するのだが。