人は人が多い場所に集まる

2021年版、現役大学生就職人気企業ランキングが,とある雑誌に掲載された。回答率約60%、回答者母数が2千人程度とのこと。母数として2千人が多いか少ないかは判断の分かれるところだが、NKHが行う世論調査でも回答者数は千人程度。これで公表しているのだから、2千人は一応一つの指標程度に見做せるのだろうと思われます。(NHKの世論調査報道が、全て大多数世論を反映しているとは限りませんが)

今回も例年通り毎度おなじみの大企業が人気上位を占めている。個の時代だとか、ベンチャー企業起業家など言われて久しいが、そしてここ1,2年はコロナ蔓延も踏まえてなのか、相変わらず安定していると思われる大企業に集中している。大企業の特徴の一つとして社員数が多いことが挙げられる。

大企業に人気が集まる理由は一般に思われている高収入、安定性以外に、実は人が動物として生き残ってていく本能として人がいっぱいいる所に安心感を感じるからではないだろうか。

小魚が群れをなし、まるで一つの生き物をように黒い塊として動き回り、捕食者である大型の魚から逃れようとする映像をみたことがあると思います。人の種であるホモサピエンスはもともと決して強い存在ではなく、集団にななって共同作業をすることで捕食動物に対峙し現代まで何とか生き延びてきたらしい。集団になろうとする本能が我々現代人の遺伝情報の中に脈々とうけつながれていても不思議でない。

もしそうだとすると、社員数が多い大企業に集まろうとするのは、当然の本能かもしれない。現在コロナウイルスで密集を避けてといわれても、ついつい密集地に人が集まってしまうのも合点がいきます。

そうすると大企業(大人数)のメリットは社員全員が一糸乱れぬ全体行動をとることでその強みを最大限発揮するのだから、社内起業家など個人行動はそもそも大企業の集団メリットを削いでしまうことになるのかもしれない。

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